粉体塗装とは
粉体塗装は、液体ではなく粉状の塗料を静電気の力で付着させ、高温の炉内にて焼き付けることにより塗膜を形成させて溶着させる塗装方法です。有機溶剤(アルコール・シンナー等)を使わず、塗着しなかった塗料を回収再利用できるので、極めて環境に優しい塗料として、現在注目されています。
粉体塗装には、防錆力に優れ、傷がつきにくいという大きな特徴があります。なぜ、このような特徴があるかというと、塗装の仕上げに高温焼付を行うことで、厚く硬い塗膜に仕上がるからです。これにより、長期間の使用や、ハードな環境下においても、美しい状態を長く保ち、また塗装物そのものをしっかり保護します。
粉体塗装の特徴
高品質
粉体塗装による完成塗膜は、塗料に使用される高分子樹脂の特性により高膜厚で優れた塗膜強度、化学薬品性、耐食性、耐候性を保持しています。耐用年数が長いのが大きな特徴です。
環境にやさしい
粉体塗装は有機溶剤(アルコール・シンナー等)を全く使用しないため、塗装作業時における大気汚染、火災、中毒などの危険性を大幅に減少させることができます。
高いコストパフォーマンス
耐久度、防錆能力が高いことから、再塗装の可能性が激減し、ランニングコストの削減が可能になります。また、塗料の回収再利用ができることからロスも少なく、塗装ラインの小型化、自動化が容易なため、結果的に安価な料金体系を実現することができるのです。
粉体塗装使用の用途
- 長尺パイプ
- 大型缶体品
- 重量物品
- 水道用鋳鉄管
- 住宅鉄骨部材
- 防錆鉄筋
- 自動車部品
- 鋼製家具
- 道路資材(標識・高欄・照明)
- フェンス(防風・外構)
- 家電製品(冷蔵庫・電子レンジなど)
- ビル内外装建材 等
静電塗装法
対象物と塗料に電気をかけて、電極の作用を利用して皮膜を形成させる塗装方法です。
複雑な形状でも均一に塗装できる点が特徴です。
粉末状の塗料をガンと呼ばれるスプレー状の器材で対象物に吹き付けていきます。その際に対象物とガン、それぞれに電気を帯びさせることで、塗料を付着させます。
保有設備
塗装ライン関連
- 搬送レール・・・Z型5tタイプ
- 熱風循環式箱型炉
- 粉体塗装ガン・・・日本パーカーライジング製 2基
その他
- フォークリフト・・・1.5t
- トラック・・・2tロング仕様
- 営業車両・・・2台